学資保険、こども保険とは?ネットの口コミ・比較に騙される前に
高校卒業・大学進学の学資を計画的に積み立てるのが学資保険
「学資保険」は、その名のとおり、就学予定もしくは就学中の子どもの親(契約者)に万一のことがあった場合に、保険金が支払われるほか、保険期間の満了時に満期保険金が支払われる保険です。
契約期間の途中で親(契約者)に万一のことがあった場合はそれ以降の保険料支払が免除されるものが一般的です。
保険会社によっては「教育保険」「こども保険」などという名称を用いるところもあります。
満期保険金を受け取れる「保険期間の満期」は18才、19才、20才、21才、22才などに設定でき、満期保険金は一括して受け取ることも分割して受け取ることもできるとする保険会社が多いようです。
学資保険には色々なオプション(特約)があります
上に書いたものが学資保険の基本的な保障内容ですが、保険会社によっては、満期保険金以外に、子どもに万一があった場合に「医療給付金」や「死亡給付金」が支払われるものもあります。
更に「育英年金」あるいは「養育年金」などと称し、親(契約者)が亡くなった後、保険期間満了まで子どもに分割給付がある商品もあります。
このように、ひとくちに学資保険といっても、オプション(特約)の組合せなどによって、大別してつぎの4パターンに分けることができます。
① (オプション(特約)を付けない)満期保険金受取のみのシンプルなパターン
② 子どもに万一のことがあった場合に備えるオプション(特約)を充実させたパターン
③ 契約者(親)に万一のことがあった場合に子どもの生活を支えるオプション(特約)を充実させたパターン
④ 上記②③を組合わせて保障を充実させたパターン
です。
同じ保険料でも受取額は保険会社によって違います
学資保険は子どもの教育費を積み立てる目的で加入するケースが多いのですが、満期まで支払った保険料に対する満期保険金の割合は保険会社によって異なります。
利用者からすればもちろん、より少ない保険料でより多い満期保険金が受け取れる保険会社を選びたいですよね。
この「満期保険金÷累計支払保険料」の割合を「満期保険金返戻率」あるいは単に「返戻率」といい、保険会社ごとの返戻率を一覧で比較したサイトもあります。
返戻率が100%を超えるということは、支払った保険料の総額よりも多く満期保険金を受け取ることができるということを意味します。
一方で、医療保障や死亡保障を充実させた商品などでは、返戻率が100%を下回る商品もあります。
これは学資保険が単なる貯蓄商品ではなく、保障という生命保険の機能も持ち合わせているからです。
生命保険では保障開始後であれば、たとえ保障開始日の翌日に万一の死亡事故等が発生したようなケースでも、保険金・給付金等が満額支払われます。これら保障にまわる原資が、保険料の中から一定積み立てられるため、結果として返戻率が100%を割り込む商品もあるのです。(銀行や郵便局の取り扱う預貯金では、積み立て直後に解約すれば、既払の預貯金額の返戻があるだけですね)
前述したとおり学資保険には、子どもが病気やケガをしたときに一定の給付金が支払われるなどのオプション(特約)がある商品もありますが、これらのオプション(特約)部分の追加保険料は、いわゆる掛け捨ての場合がありますので注意が必要です。
これらのオプション(特約)を付ければ、もちろん保障内容は充実する一方で、返戻率はそのぶん低下するということです。
また、子どもの病気やケガの保障を目的とする保険や共済は、お子さんの通う幼稚園・小学校などで加入が勧奨されているケースも多く、保険料もそちらのほうが安いこともあります。
学資保険への加入を検討する際には、幼稚園・小学校に問合せてみるのがよいでしょう。
学資保険に加入する前にここに注意して!
加入時期に関しても、子どもの生誕直後がいいのか、ある程度成長してからでもいいのか、検討の余地があります。
保険会社によって子どもの加入時年齢に制限を設けているケースもありますので注意が必要です。
子どもがある程度の年齢になってから加入するということは、満期保険金を積み立てる期間がその分短くなるということですから、当然月々の保険料はそのぶん高くなります。
また、契約者(親)の万一の場合にも給付があるオプション(特約)を付ける場合などでは、親の健康状態に問題があると希望通りの条件での加入が認められなくなることもありますので注意が必要です。
給付内容等に関する留意事項は以上のとおりですが、満期保険金の受取時期に関しても、将来の学費との関係で考えておくべきです。
たとえば、満期保険金を大学の入学金にあてることを念頭に18歳満期の学資保険に加入する場合では、満期保険金の支払時期が大学の入学金納入時期に間に合うように設定しておくべきです。
複数の大学を受験する場合、合格発表のあった大学に(最終的には入学しなくても)入学金を納入しておきたい、というケースがあります。そのための準備とするためには、満期日を高校卒業時点よりも少し前に設定しておくということです。
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