【キャッシュレス利用調査】クレジットカード×スマホ決済、人気の組み合わせは?
- キャッシュレス・消費者還元事業や電子決済サービス各社によるキャンペーン等で、現金決済よりもお得なキャッシュレス決済ですが、最も利用率の高いクレジットカードに加え、スマホ決済利用者も増加しています。
一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会監修のもと、クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用をしている人を対象に利用動向調査を行い、人気の決済サービスやお得な利用方法を明らかにし、キャッシュレスの普及条件や還元事業終了後の動向について解説していただきました。
調査回答者の属性(n=413)
- 性別:男性44.6%/女性55.4%
- 年代:20代28.3%/30代36.6%/40代23.7%/50代7.5%/60代3.9%
- 婚姻:未婚48.9%/既婚51.1%
- 職業:正社員40.0%/契約社員・嘱託社員3.9%/派遣社員1.7%/パート・アルバイト16.7%/フリーランス・業務委託契約7.3%/会社経営者1.2%/専業主婦(主夫)18.2%/学生6.1%/無職5.1%
- 年収:100万円未満33.2%/100万円以上~150万円未満9.9%/150万円以上~300万円未満18.9%/300万円以上~500万円未満22.3%/500万円以上~700万円未満10.7%/700万円以上~1,000万円未満3.4%/1,000万円以上1.7%
調査1:クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用有無
全国20代~60代のクレジットカード保有者1,000人を対象に、クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用(クレジットカードとスマホ決済の連携によるチャージまたは後払い)の有無について調査したところ、41.3%(413人)が「はい(組み合わせ利用をしている)」という結果でした。
調査2からは、組み合わせ利用をしていると回答した413人を対象に、組み合わせ利用しているサービスや利用動向について調査しました。
クレジットカード払いによる恩恵と〇〇Payのポイントバックの恩恵の2つを同時に取得するという現象(ポイントの二重取り)が起き、クレジットカードとスマホ決済の組み合わせの方法が広く知られることとなりました。
今後もこのポイントの二重取りの方法は主流となり、いま以上に広く知られていくでしょう。
調査2:組み合わせ利用しているクレジットカードとスマホ決済のサービス
組み合わせ利用しているクレジットカードとスマホ決済のサービスで最も多かったのは、「楽天カード×楽天ペイ」104人と、回答者の4人に1人が利用していることが明らかになりました。
次いで「Yahoo!JAPANカード×PayPay」73人、「dカード×d払い」28人と続き、上位3つの組み合わせはそれぞれ同企業グループのサービスであり、クレジットカードとスマホ決済が連携しやすく同じポイントが貯まることが人気の理由として読み取れる結果です。
クレジットカードとスマホ決済組み合わせ 上位5項目 ポイント還元率
楽天カード×楽天ペイ | ||
Yahoo!JAPANカード×PayPay | ||
dカード×d払い | ||
楽天カード×PayPay | ||
イオンカード×PayPay |
※2020年4月8日時点の還元率
他のカードで楽天ペイを組み合わせ利用している方は2人にとどまり、合計106人の方が楽天ペイを利用しています。
一方、Yahoo!JAPANカードのシェアは18.4%に止まりましたが、他のカード利用者でもPayPayは上位を占め、その利用者総数は157人に達しています。このことからPayPayは同企業グループのサービス以外のカード利用者に幅広く認知されていることがわかります。
調査3:クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用をする理由
クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用をする理由については、「ポイント還元率が高いため」279人と最も多く、回答者のおよそ7割が連携によるポイント還元率アップを目的として組み合せ利用をしていることが伺えます。
次いで「ポイントが使いやすいため(スマホ決済サービスと同じポイントが貯まる等)」202人、「入会金・年会費が無料または安いため」128人と続く結果でした。
クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用をする理由 上位5項目
ポイント還元率が高いため | 279人 |
ポイントが使いやすいため | 202人 |
入会金・年会費が無料または安いため | 128人 |
スマホ決済の登録・設定が簡単なため | 64人 |
以前から利用しているカードのため | 60人 |
ネット上からいつでも利用できる楽天ポイントや加盟店数194万店に達したPayPay(2020年2月現在)は、貯めたポイントを使いやすい場所の環境が整っています。
「高い還元率」「設定がカンタン」「使いやすい」ことが普及する条件なので、この3つが揃っていないサービスは敬遠される傾向にあるようです。また、5%還元事業終了後は、ポイント三重取りの方法なども認知され始めるでしょう。
調査4:ひと月あたりのクレジットカードとスマホ決済の併用払い額
ひと月あたりのクレジットカードからスマホ決済へのチャージ額または後払い額については、「10,000円以上~50,000円未満」が55.9%と半数以上を占めており、次いで「5,000円以上~10,000円未満」19.1%と続き、平均値は22,133円、中央値は10,000円という結果でした。
調査5:クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用者の声
クレジットカードとスマホ決済の組み合わせによる、お得または便利だと思う理由や使い方について、利用者の声を一部ご紹介します。
(20代女性/Yahoo!JAPANカード×PayPay)
(30代女性/楽天カード×PayPay)
(30代男性/楽天カード×楽天ペイ)
(20代女性/JCBカード×QUICPay)
(20代女性/ビューカード×モバイルSuica)
「一番いい方法を教えてください」という質問が多いですが、スマホの中にはたくさんのアプリを入れることができます。それぞれのサービス内容や特徴を知り、いくつかの種類を組み合わせながら利用していくといいようです。
個人的には、最近新しくなったKyash Cardという決済サービスにクレジットカードを登録して、さらに1%のポイント還元が受けられるのでオススメです。
調査6:スマホ決済と組み合わせ利用しているクレジットカードの枚数
スマホ決済と組み合わせ利用しているクレジットカードの枚数については、「1枚」が77.2%とおよそ8割を占めています。昨今ではキャッシュレスも普及し、クレジットカードの発行枚数やスマホ決済との連携も増えていますが、複数枚を使い分けせず1枚に絞って利用するといった慎重さが伺える結果でした。
スマホ決済と組み合わせ利用しているクレジットカード枚数
1枚 | 77.2% |
2枚 | 18.9% |
3枚 | 2.2% |
4枚以上 | 1.7% |
監修者プロフィール
一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会
代表理事 瀬川 和哉
一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会
代表理事 瀬川 和哉
一般社団法人クレジットカードアドバイザー協会は、「全ての人にキャッシュレスの恩恵をもたらす」ことを理念として2015年2月設立。そして、クレジットカードの使い方について専門的な知識を持つプロフェッショナルを育成していくため、会員資格講習を実施したり講演会などで日々活動している。代表理事の瀬川和哉は2014年から16年クレジットカードの利用を研究しており、FPや保険業に向けての講演多数。
(調査2以降)クレジットカードとスマホ決済の組み合わせ利用者413人