あなたに合った支払い方法を!生命保険の年払いについて解説します

保険選びや保険見直しの際に、保障内容や保険金額にばかり目が行っていませんか?

もちろんそれらが最重要事項ではありますが保険加入時に気を付けておくことでさらにお得になるものがあります。

それが、保険料の支払い方

何も考えずに、保険営業員にすすめられるがまま、「月払い」を選択していませんか?
実は保険料の支払い方には、他に「年払い」や「一時払い」、「全期前納払い」という方法もあるのです。

今回はその中でも、保険料の年払いについて解説いたしましょう!

保険料を年払いにするとどうお得なの?

「年払い」って何?

まずは、保険料払込方法について、それぞれ簡単に解説します。

  • 月払い
    1か月分の保険料を毎月支払う、最も多く選択される方法。
  • 半年払い
    6か月分の保険料を半年ごとに支払う方法。すなわち月払いの6回分の保険料を一度に支払う。
  • 年払い
    1年分の保険料を毎年支払う方法。すなわち月払いの12回分の保険料を一度に支払う。
  • 一時払い
    全保険期間分の保険料を、契約当初に一度に支払う方法。その後の保険料払込の必要は無くなる。
  • 前期前納払い
    全保険期間分の保険料を保険会社に渡してしまうという点では一時払いと同じ。毎月の支払期日が来るまではそのお金は保険会社のものではないため、保険事故発生時や途中解約時には、支払われていない分の保険料は返還される。
なるほど。年払いは、5つの払込方法の中では、初めに一度にドカンと支払うというタイプのものを除けば、最も支払い機会が少なく、そのぶんまとまった保険料を支払う方法だということですね。
でも博士、みんなお給料のように毎月の収入の中から保険料を支払っているんだし、なるべく現金は手元に置いておきたいですよ。
あえて年払いを選択するメリットって、何なんですか?
うむ。ズバリ、保険料が割安になるという点じゃの。

月払いと年払いで保険料を比較してみよう

それでは、オリックス生命の医療保険と定期保険、終身保険を例に挙げて、月払保険料と年払い保険料を比較してみましょう。

契約者は30歳男性とします。

 医療保険
『新キュア』
定期保険
『ブリッジ』
終身保険
『RISE』
月払保険料1,582円1,310円6,699円
月払保険料×121万9,020円1万5,720円80,388円
年払保険料1万8,446円1万5,284円79,122円
年間保険料差額574円436円1,266円
備考入院日額5,000円
手術1回10万円
保険期間10年満了
保険金額1,000万円
保険金額300万円
払込期間60歳払済

上の表を見ての通り、月払いと年払いでは支払保険料の2~3%くらいの差額が発生します。

保険会社は保険料を運用しながら保険金支払いに備えているので、支払う時期が早くなって保険会社の運用期間が長くなる分、保険契約者にも恩恵があるのですね。

ちなみに、一時払いを選択すると年払いよりもぐっと総支払保険料は割安になります。

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加入している保険で年払いの効果は違います

なるほど!それなら、なるべく支払期間を長くして契約するのがおすすめですね!
支払保険料だけを見てそう言いたいところじゃが、そうとも言い切れんのじゃよ。
一つ一つの保険商品に加入する目的を、種類ごとにもう一度思い返してみてほしいの。

貯蓄目的か保障目的かで、年払いの効果は分かれる

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「貯蓄型保険」と一般によばれる保険の代表に、「終身保険」があります。

終身保険には終身にわたる保険金支払いに備えて保険会社に準備されているお金が、途中解約時に返還されるという特徴があります。

この解約返戻金が総支払保険料を上回ることを見越して、貯蓄目的で加入する人が多いので「貯蓄性が高い」と言われるのですね。

終身保険に貯蓄目的で加入する場合ならば、最重要事項は利回り(返戻率=解約返戻金/総支払保険料)に他なりません。

利回りを少しでも大きくしたいのであれば、総支払保険料を少なくする一時払いや年払いは有効な手段だと言えます。

ただし貯蓄型保険でも、保険期間が短い学資保険や養老保険、個人年金保険などの場合は、保険期間も限定的な分、効果も限定的です。

財布に無理をさせて年払いを選択するほどではないでしょう。

年払いにするデメリットってあるの?

貯蓄目的なら年払いがおすすめ、保障目的ならおすすめできない、ということですね!
それなら今度からは、「貯蓄型保険」の終身保険をお求めの方には、年払いをすすめちゃおっと。
ちょっと待たんか。誰でも彼でも年払いをすすめるのは感心せんぞ。
年払いの最大のデメリットを忘れてはいかん。

一度の支払額が大きく、負担感が重いこと

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年払いの最大のデメリットは、年に一度というペースで大きな支払いがあるというところです。

そもそもほとんどの人は、家計すなわち収入と支出のバランスを月ごとに把握しています。

このため、月払いだと保険料は家計の上では毎月の固定費として算入することができます。

しかし、年払いだと保険料を除いた状態で11か月間の家計をやりくりすることになりまる。

ですから家計に余裕がない人には、年払いは高リスクだと考えられるのです。

基本的に月払いや半年払いに変更するのは、年一度(契約日の属する日から)しかできないので、やはり契約当初の選択が重要になりますね。

年払保険料は、途中解約時にはどうなる?

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最後に、年払いを選択していたが途中解約した場合には、残りの保険料はどうなるのかについて解説します。

例えば、年払保険料を支払って3か月目に解約した場合、9か月が未経過で、その分の支払済保険料は使われていませんね。

実はその保険が2010年3月までに契約されたものである場合、その未経過分の保険料は返還されません。

ですが、保険法が改正されたため、2010年4月以降に契約された保険については、その未経過分相当の保険料は解約時に返還される
ことになりました。

ですから、途中解約の可能性があるからといって、年払いの選択を避ける必要は、もう無くなったのです。

まとめ

  • 年払いは、月払いの12回分の保険料を一度に支払う支払方法である。
  • 支払保険料は、年払いの方が月払より少し割引かれる。
  • 貯蓄目的の保険なら年払いの効果が高いが、保障目的ならその効果は薄れる。
  • 年払いのデメリットは、一度の支払額が大きく負担感が重いことである。
  • 2010年4月以降の契約なら、途中解約しても年払保険料の未経過分は返還される。
う~ん、なるほど。家計って、そんなふうに一年を通した大きな目で見ることができたら、よりいっそう有利になるものなのですね!
節約するだけが家計じゃないんだ…。
うむ。良いところに気が付いたの。
もちろん、そういったことが苦手なのであれば、専門家に相談してみるのも手じゃよ。

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