独身女性に向けた保険見直しのポイント
今回は、独身女性についてライフスタイルに合わせた保険見直しのポイントを解説したいと思います!
独身女性の保険見直しチェックポイント
大学を卒業して社会人になると、両親や親戚に勧められたり保険販売員に勧誘されたりして、あまり考えずに保険契約したという人も多いのではないでしょうか。
ですが、保険は一生の買い物。
月々の保険料は数千円でも保険料支払額を合計すると、数百万円もの保険料を支払うことになります。
独身女性だからこそ、不要な保障は省いて少しでも支払い保険料を節約したいところです。
まずは、今契約している保険がどんな保障内容なのか点検するところから始めましょう!
チェックポイント1 無駄な保障をつけていませんか
特に医療保険ですが、特約などで無理に多くの保障をつけていないでしょうか?
例えば、女性疾病特約。
女性疾病特約とは、乳がんや子宮がんなどに代表される女性特有の病気になったときに、手厚い保障が受けられる特約です。
例えば入院給付金日額5,000円のところ、倍額の1万円に増えるというようなものです。
女性特有の疾病に手厚く備えたい、という気持ちは大切ですが、保険料を節約したいときには無理につける必要性は低いです。経済的に余裕がでたら検討しましょう。
チェックポイント2 医療保障は妊娠前に
入院費や入院中の収入減を保障する医療保険は、まとまった貯蓄ができるまでは解約を検討するのはなるべく後回しにしたいものです。
女性は妊娠することによって、帝王切開や流産、妊娠中毒症などが発生して入院や手術をするリスクが高まるため医療保険に加入することが難しくなります。
そのため、妊娠中の女性は医療保険への加入を断られるか、加入できても「特定部位不担保」という条件が付きます。
この条件が付くと、子宮や妊娠・分娩によって生じた疾病による入院や手術には、給付金が支払われなくなるのです。
また、多くの医療保険で「過去5年以内の入院や手術の有無」が告知条件となっており、出産に伴う入院や手術も含まれるため医療保険の新規加入で不利な条件になることが考えられます。
私の友人にも、帝王切開で生まれた人がたくさんいますよ!
帝王切開手術がよく行われていることとはいえ、医療行為には違いないんじゃからの。
実際、第一子が帝王切開なら第二子の通常分娩を断る病院がほとんどじゃからのう。
医療保障を考えておるなら、女性は妊娠前の加入が安心じゃ。
チェックポイント3 定期保険付終身保険はすぐに見直そう
あなたが加入している保険、定期保険付き終身保険ではありませんか?
定期保険付き終身保険は、主契約部分が終身保障で特約として定期保障がついている死亡保険です。
例えば主契約の保障額が200万円、定期特約の保障額が1,800万円という保障が、「合計2,000万円の死亡保障」などという売り文句で販売されているのです。
しかし、2,000万円のうち1,800万円が定期保障部分となっており、一定の年齢になると保障が終了してしまいます。
定期保障部分は一定年齢になると解約となり保障が大幅に減るか、更新する場合はその時点の年齢で計算しなおした保険料になるため月々の支払いが増えていきます。
もし定期保険付き終身保険の仕組みを十分に理解せずに、勧められるがままに加入しているなら、迷わず見直しましょう。
独身女性に必要な保険の保障額はいくら?
それでは、独身女性に必要な保険というのはどんな保険で、どの程度の保障額があれば安心なのでしょうか。
これは性別に関係なく、「独身」だというところがポイントになります。
結婚しておらず養育する子どもも持たないのであれば、あなたに万一のことがあっても、経済的に困窮する遺族はいないのではないでしょうか。
こうなると、必要な保険は次の2つに絞られます。
- 死亡保険:ご自身の葬儀関連費用くらいは自分で用意してこそ一人前。保障額は200万円もあれば十分でしょう。
- 医療保険:手術や入院をした時の医療費自己負担分と、その間に働けないための収入減の保障が必要です。
日本の社会保障制度はかなり充実している!
独身女性のための医療保険の保障額を考えるときに忘れてはならないのが、次の2つの制度です。
- 高額療養費制度:1か月の医療費自己負担額の上限が、一般的な所得の人なら約9万円で収まるという制度。
- 傷病手当金:会社員や公務員なら、病気やけがで働けないときに、給料日額の約3分の2が給付される制度。
これで、医療保険で備えるべき必要保障額はかなり減額されるんじゃないですか?
ただし、2つの制度は両方とも時間差で還付されるというのが泣きどころじゃ。
じゃから貯金がまったくないなら、一時的な支払いに耐えられるように、掛け捨てでも医療保険に加入しておいた方が良いかもしれんのう。
自営業である場合は傷病手当金はありませんし、両親があなたの収入で生計を立てている場合は収入減に対する保障を持っておく必要があります。
個人年金?終身保険?独身で検討する保険
だから調べてみたんですが、掛け捨ての死亡保険で保障額200万円だと保険料が低額になりすぎて、契約できないですよ。
30歳男性の10年定期保険じゃと、保障額を1000万円にしても月額保険料は1000円ちょっとじゃから、その5分の1じゃと商品にはしにくいんじゃろ。
じゃから、この保障は終身保険で用意してはどうかの?
終身保険なら貯蓄の代わりにもなるぞい。
貯蓄の代わりになる終身死亡保険
10年間などの一定期間のみ保障される定期保険に対し、終身保険はその保障が一生涯続くことになります。
つまり終身保険は、解約しない限りは必ず保障を得ることができる保険だということになります。
そのため終身保険の保険料は定期保険よりもかなり割高になっています。
終身保険と定期保険はどれくらい保険料が違うのかオリックス生命の死亡保険で比べてみましょう。
30歳男性、死亡保障額1000万円で保険料を算出します。
商品名 | 定期保険ブリッジ | 終身保険ライズ |
---|---|---|
保険料払込期間 | 60歳満了 | 60歳払済 |
保険期間 | 60歳満了 | 終身 |
月額保険料 | 2,203円 | 2万1,740円 |
保険料だけを見ると、終身保険の保険料の方定期保険の保険料の約9倍と高額になります。
しかし、終身保険は必ず保険金受取が発生する保険です。
このため生命保険会社は、保険金支払いに備えて責任準備金を積立てています。
そして、終身保険を途中解約した場合には、この責任準備金から解約返戻金が発生します。
終身保険の解約返戻金は、保険契約から数年間はゼロかあっても微々たるものですが、保険料払込期間が終了すると多くの場合それまで支払った保険料支払総額を超えます。
オリックス生命「RISE」のような「低解約返戻金型終身保険」では、保険料支払い期間中の解約返戻金が低い代わりに保険料を安く抑え、保険料払込期間終了後には解約返戻率がそれまでの総支払保険料を上回る設計になっています。
例えばオリックス生命『RISE』(保障額1,000万円)の場合、60歳までに782万6,400円を払い込むことになりますが、払込期間終了直後の解約返戻金は871万1,800円となり、払戻率は111.3%になります。
終身保険は昨今の銀行預金金利と比べてもずいぶんと「高利率」だと言えますが、途中解約すると「元本割れ」してしまう点にだけは、注意が必要です。
個人年金で将来に備えるという選択も
日本にはかなり手厚い社会保障制度がありますが、実はこの制度は、就職して定年まで勤めあげ、その間に結婚し子供を育て、やがて老後を迎えるという人生モデルに沿って設計されています。
ですから年金制度は夫婦2人分の老齢基礎年金(プラス会社員や公務員なら老齢厚生年金)を合わせて初めて、老後の生活が成り立つような金額に設定されているのです。
ですが現在は「おひとりさま」という言葉の流行が象徴するように、生涯未婚者も決して少なくありません。
現在独身で、今後も結婚しない可能性があるのであれば、個人年金保険でおひとりさまの老後に備えるというのも、重要になってくるでしょう。
個人年金保険は、毎月積み立てるようなイメージで保険料を納めていき、契約していた年金支払い開始年齢(60歳など)から5年間や10年間など年金を受け取ることができるという保険です。
もちろん、終身保険と同様に生命保険会社は受け取った保険料を運用しながら準備しておりますので、受け取る年金は総支払保険料を上回ることになります。
まとめ
- 「女性専用保険」「女性疾病特約」は本当に必要か再検討しよう。
- 医療保障の加入は、妊娠前に。
- 独身女性に必要な保障は、葬儀代などのための死亡保障約200万円に最低限の医療保障で十分。
- 生涯独身の可能性も考えて、終身保険や個人年金保険などの貯蓄型保険を検討しよう。
私結婚するんでしょうか?
こと保険について考えるのなら、結婚しない可能性も十分に考えておいた方が良いじゃろうのう。