終身保険、損してない?本当に必要な保険の選び方

「もしもの場合」をずーっと保障する終身死亡保険

「死亡保険」とは、保障の対象となる人(被保険者といいます)の死亡・高度障害が起きた場合に保険金が支払われる保険のこと、です。

この「死亡保険」には、保障期間を一生涯とするか、それとも子育て期間中などの一定期間に限定するかにより、「終身死亡保険」と「定期死亡保険」に分類されます。
(“一定期間だけ保障する”ので「定期」なんですね)

ちなみに、「死亡保険」という呼び方は、保険をおすすめする際にストレートすぎて敬遠されることもあり、保険会社は「終身保険」「定期保険」と呼ぶことが一般的です。

この「終身保険」と「定期保険」を組合わせて、子育て期間など、遺族保障を充実させる必要がある時期の保障を厚くする手法もあります。

国内大手生保などが主力商品として販売している「定期特約付終身保険」です。

定期保険 ライフサイクルにあわせて賢く安く!

人は必ず死ぬので、終身保険は「加入者全員がいつかは必ず保険金が受け取れる」保険です。

一方、保険期間を5年、10年、15年と区切る定期保険の場合、その保険期間内に死亡・高度障害になった人しか保険金は受け取れません。

解約返戻金もない(かあったとしても僅かな)ものが多く、大多数の加入者にとっては「掛け捨て」の保険となります。

子育て期間中には数千万円といった高額の保障が必要な世帯主も、大きな病気や事故にあわず、子どもを独立させることができれば、その後の人生に数千万円といった保障は必要ありませんよね。

このようなライフサイクルにあわせ、保険会社は一生涯の保障を終身保険で、子育て期間中の高額保障を(掛け捨ての)定期保険特約で組合せ、加入者が求めやすい保険料でプランを設計します。

基本的に掛け捨てである定期保険部分の保険料は、終身保険にくらべて大幅に安く設定することができるからです(^^)/

定期保険特約部分の保険料をさらに低減させる手法が、いわゆる「更新型」定期特約です。

更新型では加入後5年、10年の間は特約保険料が低く抑えられる一方で、更新時には保険料が上がっていくのが一般的ですので、全保険期間内の支払総額をよく確認して、加入を検討する必要があります。

変額保険 死亡保険金額には最低保証もあります

変額保険とは、死亡保険金額、満期保険金、解約返戻金の額が保険会社の運用成果に応じて変動するものをいいます。これに対して一般の死亡保険を「定額保険」と呼ぶことがあります。

変額保険では定額保険と異なり、被保険者に万一の死亡・高度障害が発生した時点で、受け取れる保険金の金額が決まるという特性があります。

ただし、保険会社の運用がうまくいかず、保険金額が大きく目減りしている際に死亡事故等が発生した場合などに、遺族等の保険金受取人が困ってしまわないように、「死亡保険金額に関する最低保証」が決められています。

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貯蓄もできちゃう「解約時の返戻金が高いタイプ」の保険

「解約返戻金」とは、契約を解約する場合などに、契約者に対して払い戻されるお金のことをいいます。

終身保険や養老保険などでは解約返戻金がありますが、定期保険などにはありません(なので「掛け捨て」と呼ばれたりします)

「低解約返戻金型終身保険」は、保障期間終身の死亡保険ですが、保険料の支払いが終了した後は、解約返戻金の戻り率がぐっと高くなるように設定されているのが特徴です。

その分、
-保険料払込期間は比較的短く設定されていて、月々の払込保険料負担は大きくなる
-保険料払込期間中に解約した場合、(その名のとおり)解約返戻金の戻り率が一般の終身保険より低く設定されている

ひとことでいえば、
「途中で解約すると損するけど、保険料支払が終わればお得」
という貯蓄性の高い生命保険です。
(加入条件にもよりますが、保険料払込期間が終了した時点で保険料累計額の100%以上が戻ってくるのが一般的です)

こうした特性を活かして、教育資金や老後資金の貯蓄目的で加入する方も多いようです。

終身保険選びのポイントはこれ!

以上のとおり終身保険にはさまざまな種類がありますので、加入するときには、
「自分に必要な保険とは何か」
をしっかりと決めて検討しましょう!

終身保険の特徴として
「掛け捨てではなく、解約返戻金がある」というメリット
がありましたが、裏を返せば、同じ死亡保障額を得るためには、
定期保険に比べて「保険料が高い」というデメリット
があります(・o・)

したがって、保険料の予算にあわせて、「貯蓄」と「保障」のバランスをよく考え、掛け捨てではあるけれども高額の保障が買える定期保険特約との組合せなどを考えてみるのが良いです。

ちなみに、死亡・高度障害を保障するのは、民間保険会社の終身・定期保険以外にも、共済や簡易保険もあります。

また、一部の大企業では企業単位で「団体定期保険」という安めの保険料で加入できる定期保険が導入されているケースがありますので、あわせて検討してみると良いと思います。


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