【クレジットカード】初心者のための国際ブランド選び講座

クレジットカードをいざ申し込もうとするとVISAやMasterCardといった国際ブランドの選択を求められて困った経験はありませんか?

「そんないきなり説明なしに選択しろって言われても…」。多くの人がこうした気持ちになることでしょう。

そこで今回はクレジットカードの国際ブランドとは何なのか?そして国際ブランドにはそれぞれどうった違いがあるのかを解説していきます。

これを読めば国際ブランドの選択で迷うことは殆どなくなるはずです。

国際ブランドとは何か?

まず国際ブランドについて簡単に解説をしておきましょう。国際ブランドとは世界中で利用可能なクレジットカードブランドのことを意味します。

ごく簡単に説明すれば本見出しの画像に出ているロゴが国際ブランドです。

VISAのロゴを冠したカードであればVISAの加盟店で使えますし、(お店のレジにその店で使えるロゴの一覧が表示されていたりします)JCBのロゴを冠したカードであればJCBの加盟店で利用することができます。

もちろん、VISAの加盟店でない場合はVISAのロゴを冠したカードを使うことはできません。

国際ブランドの選び方

ではこの国際ブランド。一体どれくらいの種類があるのでしょうか?多くの人はVISA/MasterCard/JCBは知っているかもしれませんが、国際ブランドはそれだけではありません。

国際ブランドにはこの他にもDiners ClubやAMERICAN EXPRESSなどがあり、それぞれに特徴があります。そして、その特徴に沿って選べば、国際ブランドの選択はグッと楽になります

次からは各国際ブランドの特徴を解説しつつ、国際ブランドの選び方について解説していきます。今回この記事で扱うのは以下の6つの国際ブランドです。

・VISA
・MasterCard
・JCB
・AMERICAN EXPRESS
・Diners Club
・銀聯

この6つは「六大国際ブランド」と呼ばれ、また日本人に関係のある国際ブランドになります。

ちなみにここにディスカバーカードを加えると「七大国際ブランド」になりますが、ディスカバーカードは日本人にほぼ関係のないカードなので扱いません。

国際ブランドには大きく分けて2種類ある

まず知って頂きたいのは、国際ブランドは以下のように大きく分けて2つの種類があるということです。

①決済カードブランド…決済機能の利便性を追求している国際ブランド(VISA/MasterCard/銀聯)
②T&Eカード…旅行やエンタメに関する優待に優れていている国際ブランド(JCB/AMERICAN EXPESS)

この違いを見ても普通の人は「?」となるでしょうが、一旦はこういう違いがあるくらいに覚えて頂ければ問題ありません。

では上記の2つの違いがあることによってユーザーにはどのような影響があるのでしょうか?その点を詳しく解説しながら「決済カードブランド」と「T&Eカード」の違いを知ってもらえればと思います。

クレカ初心者はVISAかMasterCardの選択を

まず「決済カードブランド」についてですが、この「決済カードブランド」に属するVISAとMasterCardには共通する特徴があります。

それは「世界中で幅広く利用できる」ということです。もちろん。JCBやAMERICAN EXPRESSも世界中で利用はできますが、その幅広さはVISAやMaserCardの方が上とされています。

クレジットカードの基本はあくまで決済機能なので、まずは世界中幅広く使えるVISAかMasterCardを選ぶと良いでしょう。

VISAとMasterCardは大差がないので、これはもうどちらを選んでもOKです。「響きが好きだからマスターカード」くらいのノリで決めてしまって問題ありませんよ。

※銀聯も決済カードブランドですが、こちらはまだ歴史も浅くこれから世界展開をしていく国際ブランドなので、まだ世界中で幅広く使えるわけではありません。

スタンダードカード【三井住友カード】

1枚あればカード利用可能の店なら世界中どこでも使用する事ができます。

ショッピング補償や国内外旅行補償なども付帯しているカードなので、持っておきたいカードの1つです。

補償やポイント還元などスペックが揃っているので、初めてカードを持つという人にもおススメです。

2枚目にJCB/AMERICAN EXPRESS/DinersClubを選ぼう

VISAとMasterCardが世界中で幅広く使えるカードであることは分かって頂けたかと思います。ではJCBやAMERICAN EXPRESSのカードには価値は無いのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。

というのも国際ブランドは独自に優待サービスを用意しており、どの国際ブランドを選ぶかによって受けられる優待が変わってくるのです。なので、JCB/AMERICAN EXPRESS/DinersClub の何れかに欲しい優待サービスがある場合は、その国際ブランドを2枚目として検討しましょう

※もしVISAとMasterCardの両方の優待が欲しい場合は、2枚目にVISAかMasterCardを選んでも構いません。

また、JCB/AMERICAN EXPRESS/DinersClubの持つメリットは独自の優待サービスだけではありません。それ以外にもJCB/AMERICAN EXPRESS/DinersClubの3つの国際ブランドでしか得られないメリットがあります。

持っているだけで高ステータス【ダイナースカード】

日本で最初のクレジットカードであるダイナースクラブカード。申し込み条件は27歳以上の人です。

年会費は22,000円(税抜)ですが、海外旅行保険、国内旅行傷害保険、ショッピング・リカバリーの付帯保険が手厚くなっています。

更に、コナミスポーツクラブ優待、ゴルフ場優待予約、国内/海外850ヵ所以上の空港ラウンジ無料など優待も充実しています。

次はその点について解説をしていきましょう。

JCB/AMERICAN EXPRESS/DinersClubはプロパーカードを発行している

JCBやAMERICAN EXPRESS、DinersClubの魅力は優待だけではありません。というのもこの3つの国際ブランドはステータスの高いプロパーカードを発行しているからです。

プロパーカードというのは国際ブランド自らが発行しているカードで、そのステータスの高さが大きなメリットとなっています。ブラックカードといえば「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」が有名ですが、このカードはAMERICAN EXPRESSのプロパーカードです。

なので「金持ちになって絶対にアメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードを手に入れるんだ!」という方はAMEXを発行する必要があるわけです。VISAやMasterCardの「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」はありませんからね。注意して下さい。

同様にJCBは「JCBザ・クラス」、DinersClubは「ダイナースクラブ プレミアムカード」といったステータスの高いプロパーカードを発行しています。もちろん年会費は何れも高いですが、「俺は金持ちになる!」という気概を持っている方なら検討してはいかがでしょうか?

中国でカードを利用するなら銀聯がオススメ

※画像はMUFGカードの追加カード「銀聯カード(シルバー)」

さて、これまで全く話題にしてきませんでしたが、今最も勢いのある国際ブランドと言えば銀聯です

こちらは中国発祥の国際ブランドで中国の大都市から地方都市までを幅広くカバーしています。なので、中国に行く際にはおすすめの国際ブランドです。

また、最近では銀聯は依然からNO1だった発行枚数に加えて、売上高でも世界王者だったVISAを抜いたこともニュースとなりました。

Union Payが世界総売上高の37%(5ポイント増)という記録を叩きだしたのに対し、Visaは32%(2ポイント減)、マスターカードは20%(1ポイント減)と、いずれも後退気味。
(中略)
発行枚数ではすでに2010年からUnion Payが最多を誇っていた。
FinTech online「中国Union PayがVisa抜いて売上高世界一の決済ブランドに」

ですが、だからといって「じゃあ銀聯を発行しよう!」なんて思ってはいけませんよ。銀聯は売上高で1位だといってもその殆どが国内シェアですからね。

Union Payの記録的売上高や発行枚数は中国人口の多さに起因するもので、中国以外での売上高はたったの0.5%である点を指摘。

Visaの50%、マスターカードの30%とは次元が異なる。
FinTech online「中国Union PayがVisa抜いて売上高世界一の決済ブランドに」

なので、中国に行く場合を除いて発行する必要はありません。また特定のカードだけですが、銀聯カードは家族カードのように追加カードとして発行できます

具体的にはリクルートカードや三菱UFJニコスのイニシャルカードなどで銀聯カードの追加発行が可能なので、将来中国へ行く予定のある方はこれらのカードも検討してみると良いでしょう。

リクルートカードは年会費無料なのにポイント還元率1.2%と超高還元率のカードですし、イニシャルカードは海外旅行傷害保険が自動付帯の上、さらに最初のカード更新時に「MUFGカード ゴールド」に自動切り替えとなるカードです。

銀聯カードの追加発行が可能な高スペックカード!【リクルートカード】

リクルートカードは銀聯カードを追加カードとして発行できます。しかもそれでいてハイスペック!

ポイント還元率1.2%と最強クラスで、銀聯カードを使ってもポイント還元率が1.2%になります。

年会費は無料で最高2000万円の海外旅行傷害保険や最高1000万円の国内旅行傷害保険に加え、年間200万円のショッピング保険も付帯しているので保険の面でも心強いカードです!

銀聯カードを検討するならぜひとも検討しておきたいハイスペックカードですよ。

銀聯カードが発行できる若者向けカード!【イニシャルカード】

若者向けカードのイニシャルカードも追加カードとして銀聯カードの発行が可能となっています。

ポイント還元率は0.5%と平均的ではありますが、追加で発行した銀聯カードを海外銀聯加盟店で利用するとポイントが2倍になります。つまりポイント還元率1.0%!

イニシャルカードは最初のカード更新時に「MUFGカードゴールド」に自動ランクアップするなど、ステータスに拘りたい人にオススメのカードです。

また最高2,000万円の海外旅行傷害保険が自動付帯となっていますので保険面でも嬉しいカードですよ。

何れも良いカードなので銀聯カードが追加発行しないとしても一考の余地がありますよ。

【コラム】ディズニーデザインのカードはJCBだけ?

最後に国際ブランドに関するちょっとしたお話をしておきます。クレジットカードには楽天カード(ディズニー・デザイン)やMUFGカード(ディズニー・デザイン)等のディズニーデザインのカードがありますが、ディズニーデザインのクレジットカードはJCBしか選択できません

これはどの会社のどのカードであろうと同じです。VISAやMasterCardのディズニーデザインのカードを発行しようとしてもまず見つからないので、その点は覚えておきましょう。

もし「ディズニーデザインのクレジットカードが欲しいけどJCB以外のカードも欲しい」というような希望がある場合は2枚目の発行を検討しましょう。

国際ブランドは利用地域と優待、ステータスの3つを柱にして選択しよう

ここまでの内容をまとめましょう。まず1枚目の国際ブランドはVISAがMasterCardがおすすめです。

どうしてもJCBの優待が欲しい、AMERICAN EXPRESSのプロパーカードが欲しいという場合はJCBやAMRICAN EXPRESSでも構いませんが、その場合は2枚目としてVISAやMasterCardを用意しておくのがおすすめです。

また銀聯カードは中国に行く予定がある方のみ検討すると良いでしょう。その場合はMUFGイニシャルカード等、VISAやMasterCardの追加カードとして持てるカードに申し込むと良いでしょう。


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