自分に合った保険にカスタマイズ!特約を見直してみよう
保険の見直しと聞くと、「今ある保険を解約して、新しい保険に加入する」とイメージする人が多いのではないでしょうか?
けれども、必ずしもそうとは限りません。
今加入している保険の内容があなたにとって必要な保障が含まれているのであれば、わざわざ全部を解約するメリットはありません。
そんなときには、必要な特約を追加したり、不要なものを減らしたりすることで見直すこともできるんです。
今回は、特約を使って保険見直しをするときの方法と注意点についてまとめました。
自分の契約している保険の内容を把握しよう
保険は、「主契約」と「特約」に分けることができます。
主契約とは、保険契約のメインとなる部分です。
終身保険であれば、一生涯の死亡保障の部分が主契約です。一方の特約は、主契約にプラスするもので、それだけで加入することはできません。
例えば、主契約が終身保険であれば、そこに医療保障の特約などをつけたり外したりすることができます。
保険の見直しを考えるとき、まず、あなたが加入している保険の契約内容を、「なにが主契約でどんな特約がついているのか」という視点で確認してみましょう。
特約にはいろいろなものがあります。一般的なものをいくつかまとめてみました。
特約の名前 | 内容 |
---|---|
定期保険特約 | 特約に加入している期間に死亡した場合、死亡保険金を受け取ることができる。終身保険よりも保険料が安く、子どもが小さく多額の保障が必要な時などに活用できる |
三大疾病保障特約 | 三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)で所定の状態になった場合に、死亡保険金と同額の三大疾病保険金を受け取ることができる |
収入保障特約 | 万が一のことがあった場合、満期まで年金を受け取ることができる |
医療特約 | 医療保険を特約としてつけることができる。入院給付金が支給されるが、手術給付金は別途特約が必要なものも多い |
先進医療特約 | 健康保険の対象外で厚生労働省が定めた「先進医療」を利用した場合に先進医療給付金を受け取ることができる |
リビングニーズ特約 | 被保険者が「余命6か月以内」と診断された場合、死亡保険金を生前に受け取ることができる。特約を追加する保険料は無料 |
特約は、保険や医療の技術が進むのに合わせて、新しいものが作られています。昔に加入した保険だと、新しいタイプの特約がつけられない場合もあります。
どのような特約がつけられるのかは、保険会社のホームページなどで知ることができます。
特約で保障内容の見直し
特約は、主契約に追加したり減らしたりすることができます。そのため、ライフステージにあわせて保障内容を変化させることができます。
主契約はそのままなので、主契約にかかる分の保険料も低いままにできるというメリットがあります。
子どもが小さいころであれば、万が一のことがあった場合の必要保障額は多くなります。
そこで、定期保険特約や収入保障特約を付けて死亡保障額を増やしておくのがよいでしょう。
けれども、子どもが大きくなっていけば、備えておくべき教育費や生活費も減っていきます。
社会人になって独立するころを見計らって、段階的に死亡保障部分を減らしていくこともできます。
その一方で、年を重ねるにつれて病気で入院するリスクが高まってきます。そこで、今度は医療特約を増やすことを考えましょう。
保障を追加するときの注意点
特約を追加するときには、新たに告知や審査が必要になります。
また、医療特約を追加する場合は、特約保険料以外に責任準備金(※)を追加で支払わないといけない場合があります。
どれくらいの金額になるのかは、保険の見積もりをするときに保険会社の営業担当者から聞くことができます。
それを考慮に入れて、特約で付加するべきか別の保険で加入するべきかを考えましょう。
※責任準備金:保険会社が破たんした場合に備えて、保険会社が積み立てておかなければならないお金。保険業法で定められている。
保障を減らすときの注意点
特約を減らす場合は、増やす時よりも慎重に判断しましょう。
特約を減らすということは、保障の一部を解約するということです。
そのため、一度特約を減らすと、まったく同じ条件に戻すことはできません。
もちろん保障内容を戻すことはできますが、その場合には今の年齢にあわせた高い保険料を支払わないといけなくなります。
その他にも、主契約の保障金額を減らす場合にも注意点があります。
特約の中には、主契約の保険金に連動しているものもあります。その場合は、主契約の保障金額と同時に特約の保障金額も減額されます。
定期保険特約付終身保険はしっかり確認して見直しましょう
定期保険特約付終身保険は、終身保険に定期保険の特約が付いた保険です。
「定期付終身保険」と呼ばれることもあります。
定期部分を特約としてつけることで、比較的安い保険料で手厚く保障することができるため、小さい子どもがいる家庭での加入が多かった保険です。
ただ、定期部分の更新時に保険料がどんどん上がっていくというデメリットがあったのも事実です。
そのため、2000年ごろまでは主力商品でした。
ただ、定期保険特約付終身保険には「お宝保険」と呼ばれるものがあります。
1990年ごろまでの日本は非常に金利が高く、保険の予定利率(保険料を運用するときの利回りにあたるもの)も高く設定されていました。
その分だけ保険料が割安になっており、加入し続けるのがお得な保険です。
最近の予定利率は1%程度なので、予定利率が3%以上となる保険であればかなりお得です。
もしあなたが加入している保険がお宝保険なのであれば、高い予定利率で貯蓄性のある終身部分だけでも残しておくことをおすすめします。
このように、特約をうまく使いこなせば、今加入している保険の必要性も意識しながら、よりよい保険見直しをすることができます。
ただ、1人で考えるのが難しい場合もあるので、そんな場合は営業担当者や専門家に相談するのもいいでしょう。
[macth url=”https://www.money-book.jp/8563″]