年金の平均受給額はどれくらいなの?

老後のことを考えたとき、不安になるのは自分がもらえる年金についてではないでしょうか?

年金財政も刻々と変化しているし、将来いったいいくら年金が受け取れるのかはわかりませんが、老後資金を計画的に貯めるためにも現状の年金平均受給額は把握しておきましょう。

年金支給額は国民年金+α

年金の仕組みはよく3階建てと言われます。

表

1階の水色の部分が国民年金、いわゆる基礎年金で、すべての人が加入することになります。

この基礎年金の上に、各職業ごとの年金制度が乗っかっているようなイメージですね。

2階部分ですが、すべてのサラリーマンは厚生年金、すべての公務員は共済年金に加入します。

国民年金基金は、年金を増やしたい第1号被保険者(自営業者)が加入します。

さらにその上の3階部分ですが、企業年金は勤務先に制度があれば加入、職域部分は公務員が加入するものになります。

このように日本の年金制度は3階建ての仕組みになっています。

国民年金の支給額

まずは基本的な話から。3階建ての1階部分にあたり、基礎年金と呼ばれる「国民年金」はいったいいくらもらえるのでしょうか。

日本年金機構によると、平成26年4月分からの支給は満額で年間772,800円。

年金保険料の支払いは20歳から始まります。

20歳から60歳になるまで40年間きっちり保険料を納めた場合、65歳から満額が支給されることとなりますが、未納期間があるとこの額が変わってきます。

もちろん未納期間がある人もいるので、厚生労働省が出している「平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」による国民年金受給権者の平均年金月額は54,544円となっています。

これだけじゃ生活できない!と思った人も多いかと思いますが、これはあくまで基礎年金だけの話。

ここにさらに、年金の2階建て部分が上乗せされます。会社員であれば厚生年金、公務員であれば共済年金、自営業の方は国民年金基金ですね。

厚生年金加入者の年金受取額

厚生労働省が出している「平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、平成25年度末現在の厚生年金保険受給権者の平均年金月額は145,596円となっています。

国民年金基金の支給額

国民年金基金が出している「国民年金基金制度の事業概況」によれば 月の平均金額は163,646円というところ。

なお、国民年金基金は加入口数を自分で設定することができるので、将来どのくらいの金額を受け取りたいのかを基準に、現在支払ができる金額のバランスを考えながら自分で決めることができます。

「ねんきん定期便」チェックしていますか?

それぞれの制度の平均的な受給可能額は以上のようなところです。

しかし、個人の具体的な受給額については年金の支払い状況に応じて異なります。

自分の年金加入記録については、毎年誕生月に日本年金機構から郵送されてくる「ねんきん定期便」で確認することができます。抜けや漏れの可能性がある場合には早急に問い合わせをしてくださいね。

具体的な年金支給額の確認は、「ねんきんネット」でできます。

ねんきんネットは意外とすぐれもので、年金制度の加入履歴や国民年金の納付状況が確認できるほか、働きながら年金を受け取った場合など、自身のライフプランに合わせた働き方などの諸条件を設定して年金額のシミュレーションをすることができます。

初めて利用する際にはユーザーIDの登録など、ひと手間かかりますが、ぜひ一度調べてみることをオススメします。

満額で年金を納めたとしても、受給額を見るとちょっと少ない気がしますよね。

今後年金受給額の減額や受給年齢開始の引き上げが行われることを考えても、老後資金は年金に頼りきれません。

それじゃあいったい老後資金のために自分でいくら準備すれば良いの?ということになりますが、その目安はこちらの「老後資金っていったいいくら必要なの?」のページをご参照くださいね。


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