学生がクレジットカードを持つのは危険か?親の目線から徹底解説!

学生は高校を卒業すれば、在学中であってもクレジットカードを作ることが可能となります。

しかし、学生時代というのは子供と大人の端境期のような時期で、あまりお金の扱いには慣れていないことが多いです。

そのため、子どもにクレジットカードを持たせていいものかどうか悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。

この記事ではそうした方に向けて、学生がクレジットカードを持つことのリスクや、それでも学生がクレジットカードを持つことの様々なメリットについて解説していきます。

また、実際にカードを持たせるにあたって意識させておくべき点や、クレジットカード使用のリスクをなるべく抑えるような手段についてもあわせてご紹介します。

学生向けのクレジットカードは一般カードよりもメリットが受けられる!

学生がクレジットカードを持つことには様々なリスクがありますが、その一方で大きなメリットがあることも事実です。

ここではクレカを利用するメリットに加え、学生ならではのメリットについてもご紹介します。

学生のためのカード、学生専用カードとは?

クレジットカードの中には学生のための在学時限定で使える学生専用カードというものがあります。

学生専用カードには通常のクレジットカードよりもポイント還元率の高いものや、一般カードにはないサービスで海外ショッピングで利用した金額のキャッシュバックを受けられるものなどがあります。

また他にも一般カードよりもマイルがお得に貯めれるカードなどもあり、学生であれば学生専用カードを検討しない手はありません。

では一般カードと学生専用カードでどれくらいの違いがあるのか?次は三井住友カード デビュープラスを具体例に挙げて、一般カードと学生専用カードの違いを見ていきましょう。

学生限定!三井住友カード デビュープラス

三井住友カード デビュープラスは25歳以下の学生限定で「最短翌営業日」で発行可能。

学生を対象に発行しているので、学生が持つ事の出来るカードです。

年会費は実質無料(年1回の利用で翌年度無料)となっています。

ポイント還元率が常に2%で入会後3ヶ月間は5%の超高還元カードです。

三井住友のポイントは1,000円で1ポイントなのですが、楽天ポイントやヨドバシカメラのポイントに交換すると

「三井住友1ポイント=楽天・ヨドバシカメラポイント、5ポイント」なので1ポイントが5円相当に!

200ポイント以上からクレジットカード代金に充当することができ、その場合は1ポイント=3円としてキャッシュバックされます。

この2つのカードを比較すると、三井住友カード デビュープラスには一般の三井住友カードにはない次のようなメリットがあることが分かります。

❶通常時1.0%、入会後3ヶ月間2.5%
❷1年間に1回以上のカード利用で翌年の年会費が無料
❸カード更新時、プライムゴールドカードへランクアップ

三井住友カード デビュープラスは、常時ポイント2倍です。

翌年以降は年に1回でも利用すれば無条件で年会費が無料になります。

26歳以降カード更新時に自動的に三井住友カード プライムゴールドへランクアップする事ができます。

このように学生専用カードの中には一般カードよりも優遇されているものがあるので、そうした意味では学生の方はクレジットカードを持ち、活用することで社会人以上のメリットを受けることができるのです。

「でも、そんな美味い話には何か裏があるんじゃないの?」と思った方もいらっしゃると思います。

確かに裏があると言えばあります。

JALカードnavi、ANAカード<学生用>といったカードは(何れも学生専用カード)卒業後自動的に一般カードに切り替わるのですが、その際にボーナスマイルをプレゼントしています。

ここから「社会人になってからも自分の会社のカードを使ってくれる若い顧客を学生の内にゲットしておこう」という企業の意図が見え隠れしますよね。

なので学生専用カードを申し込む際には、カードが卒業後自動的に一般カードに切り替わるかどうかを確認し、そのうえでそれを飲み込んで学生専用カードに申し込むことが大切になります。

しかし、学生専用カードの中にはそれを加味しても美味しいカードがあるので、学生であればクレジットカード(学生専用カード)を1回は必ず検討しておいた方が後々の後悔は少ないです。

さて、学生がクレジットカードを持つことにはメリットがあると言ったのは、何も学生専用カードの持つ美味しい特典だけが理由ではありません。

クレジットカードの特徴や学生の生活について考えていくと、クレジットカードが学生にとっていかに安全でお得なものであるかが分かってくるのです。

次からはそうした観点を加味したクレジットカードのメリットをお話していきたいと思います。

現金よりもクレジットカードの方が安全性は高い

クレジットカードを漠然と危険なイメージで捉えている人もいますが、ある意味では、現金より安全性が高いと言えます。

たとえば、現金であれば窃盗や紛失時にお金が返ってくることは少ないですが、クレジットカードの場合は紛失・盗難保険が付いているため、規定の日数以内にカード会社に連絡することで不正利用された金額は返金される仕組みとなっています。

また、カードによってはインターネットを介した不正利用についても補償されるため、実は安全性という点においてはクレジットカードの方が現金よりも優れているということになります。

支払いが遅れるとブラックリスト入りも!学生はクレジットカードの限度額を低めに

クレジットカードは便利ですが、使い方によってはデメリットも生まれてしまいます。

ここでは、学生がクレカを持つことによって発生するリスクについて解説していきます。

クレジットカードはあくまで借金!使い過ぎると返済不可能に

クレジットカードは現金決済と異なり、使った分だけ後から支払いをするので、使い過ぎにより返済が不可能になるリスクがあります。

たとえば、総利用枠が最大30万円のクレカに申し込み、審査に通過してそのまま30万円分のショッピング枠が与えられたとすると、1ヵ月で30万円分の買い物をすることができます。

しかし、1ヵ月で30万円分の買い物をすると、当然ですが翌月30万円の支払いが待っていることになります。

クレジットカ―ド決済は、手元にあるものが無くなったら終わりの現金決済と違い、手元にある以上のお金を使えてしまうので返済不可能に陥る可能性が0ではありません。

あくまでも一時的な借金という扱いなので、常に返済不可能のリスクが付きまとうことを子どもにも意識させておく必要があります。

また、ショッピング枠だけでなく、ATMで現金を借りることができるキャッシング枠についても同様のことが言えます。

キャッシング枠の場合は返済までの日数によって手数料も発生するため、返済不可能に陥るリスクがより高いことに気をつけておきましょう。

個人信用情報機関に異動情報が載る(ブラックリスト入り)可能性がある

異動情報とは、個人信用情報機関に記録されるネガティブな情報のことで、ブラックリストとも呼ばれることがあります。

カードによる支払いの延滞や遅延、債務整理の記録などが当てはまり、異動情報はすべての金融機関によって共有されることになります。

異動情報が載ってしまった場合、新規のクレジットカードが発行できなくなるばかりではなく、自動車や住宅ローンなどの利用も5~10年ほど制限されることになります。

クレジットカードは使い方を間違えると、その後数年にわたって悪影響をもたらす可能性もあるため、しっかりと自分なりのルールを決めて利用していく必要があります。

心配なら家族カードやデビットカードでリスクコントロールやリスク回避を

使いすぎによる返済不可能を避けるため、クレジットカードを家族カードデビットカードにするといった方法があります。

家族カードであれば口座や利用明細が共有されるため、返済不可能に陥る前にカードの使い方を確認することができます。

また、事前に口座にお金を入れておく必要がある即時決済のデビットカードも、手元にある以上のお金を使ってしまう事の防止策として有効です。

どうしても一般的なクレカのまま利用するのであれば、限度額を事前に少なく設定しておくことでクレカ使用にあたってのリスクを低く抑えることが可能です。

お子さんの金銭感覚が不安なら家族カードやデビットカードから始めよう

自分の子どもの金銭管理能力が不安という場合には、家族カードやデビットカードを持たせるという手段があります。

家族カードとは、すでに入会しているクレカ会員の家族のために発行されるクレジットカードのことです。

たとえば夫婦の場合は、妻やその子どもが会社員の夫が加入しているクレカの家族会員になることが可能です。

家族カードは一般カードと同様の付帯サービスを受けることができますが、利用限度額は家族の合計金額となり一般的には引き落とし口座や利用明細も共有ですべて本会員に請求されることになります。

三井住友カードの場合、通常は年会費が1,250円かかりますが1枚目の家族カードなら年会費は400円となります。

親子でカードを別々に持つ場合、子どものカードの利用状況などは把握しづらいですが、家族カードであれば子どもの利用状況を容易に確認することができるため、金銭管理の手助けを行いやすくなります。

また、三井住友カードのプラチナまたはゴールドカード会員であれば口座の引き落としを家族会員と分けることが可能です。

またWEBサービス「Vpass」では本会員と家族会員のパスワードを別々に設定することもできるため、家族会員によって本会員のWEB明細を確認されることなく、家族会員は自身の明細を確認することができます。

一方で、デビットカードとは即時決済型のカードのことで、事前に口座にお金が入っていなければショッピングで利用することができません

一般的なクレジットカードと比べると付帯サービスは少ないですが、使いすぎる心配が無いことに加え、申し込みに審査も必要なく15歳から所有することが可能です。

たとえば、HISデビットカードと三井住友カード デビュープラスというクレカを比べると、どちらもショッピング保険以外の補償は付いておらず、海外ATMでの現地通貨の引き出しも行えるため、審査不要で使いすぎる心配が無いメリットだけでもデビットカードは十分クレカの代わりになると言えます。

ただし、デビットカードはショッピング保険の金額が30万円と少なめに設定されており、ポイント還元率もクレカの1%に比べて、年間利用金額の0.2%のみのキャッシュバックとなっており、サービス内容の物足りなさがデメリットとなっています。

このように、お子さんにクレジットカードを持たせる場合、お金の扱いが心配であればまずは家族カードやデビットカードを持たせ、徐々にカードの扱いに慣れさせるという手段もあるので選択肢の1つとして考えておきましょう。

まとめ

お金の扱いに慣れていない学生がクレジットカードを持つと、つい使いすぎてしまって支払日にお金が手元に残っていないというケースが少なくありません。

しかし、クレカを持っていると現金を持ち歩く必要が無いため安全性が高く、しっかりルールを決めて使っていくことで、デメリットを感じることなくカードの付帯サービスなどによる恩恵を受けることができます。

特に、学生の場合は海外旅行時のサービスが利用しやすく、学生カードであればそのメリットはより一層大きいものとなります。

それでも、どうしても子どもにクレカを持たせるのが不安という方は家族カードやデビットカードから始めることで、リスクを抑えることができるため、選択肢の1つとして覚えておきましょう。


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